レディオヘッドやアクモンは音楽性の変化が受け入れられている?

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前回に引き続き…キャリアと共に変化するバンドの音楽性

キャリアの中で音楽性が変化してきたバンド達について分析していく。

前回記事はこちら

前回までは「音楽性の変化を認めてもらえなかったバンド達」に着目して、音楽性の毛色を変えた途端に評価されなかった理由は「偉大すぎる過去の成功と同じものを常に要求するリスナーの期待に反したから」という仮説を立てた。

そして今回は音楽性変化の成功例を見ていく。

成功例;音楽性の変化を評価されているバンド達

これから紹介する2つのバンドはキャリアとともにどの様に音楽性が変化してきたのか、そして受け入れられてきたのか見ていこう

Arctic Monkeys

アクモン
引用;https://nme-jp.com/news/54413/

アークティックモンキーズはデビュー当時のサウンドは”ガレージロック”にジャンル分けされるだろう。

また、アクモンについては次の記事でまとめているので読んでほしい。

彼らの音楽性はファーストの”Whatever People Say I Am, That’s What I’m Not”(タバコ吸ってるジャケのやつ)から次作の”Favourite Worst Nightmare”までは色濃く表れている。

恐らく世代的に2000年台初頭の”ガレージロックリバイバル”のバンド達が影響元だと思われる。

これは2018年リリースの”Tranquility Base Hotel & Casino”の一曲目に「僕はストロークスの一員になりたかっただけ」という歌詞がある事からも明らかだろう。

アクモンは最初は”ガレージロックリバイバルリバイバル”と言ったようなポジションだった。

だがその音楽性も2013年リリースのアルバム”AM”でガラリと変わった。

そしてその音楽性を更に昇華させたのが先にも述べた”Tranquility Base Hotel & Casino”である。

どのようなサウンドか?と聞かれると、正直どう答えたら良いか分からない。

それくらい唯一無二と言えるかもしれない。特に”Tranquility Base Hotel & Casino”はアルバム全体で独自の世界観を持っており次世代のコンセプトアルバムとも取れるのではないだろうか。

収録曲のMVではスタンリーキューブリック作品を意識した世界観で作られており、それがアルバムの世界観を拡張してくれる。

とにかく一度聴いてもらうのが早いと思うので以下にリンクを載せておく。

出来ればアルバムの頭から全部聞いて欲しい。

間違い無くアクモンにとって”AM”は大きな転換期であったと思われる。

余談ではあるが丁度その頃くらいからボーカルの”アレックスターナー”が髪型をリーゼントにしたのも印象的だった。

Radiohead

Radiohead
引用;https://belongmedia.net/2021/04/08/radiohead-live-video/

このバンドは新しいアルバムをリリースする毎に変化してきた。

まず初期、”Pablo Honey”〜”The Bends”期までを見てみる。ジャンルとしてはオルタナに分類されると思われる。

これらがリリースされた90年代 はSonic YouthPixiesなどが活躍しており、ロックのメインストリームはオルタナであったと言えるだろう。

そしてその時期の波に乗ってRadioheadは現れた。

しかしサードアルバム”OK Computer”からは毛色が変わった。

主にギターやベース、ドラムから成るシンプルなバンドサウンドに固執しなくなり、これまでの音楽シーンでは見られなかった新たなサウンドを追求し始めた。

この頃にはバンド全体として、特にギタリストのジョニーグリーンウッドはギターを使うことには否定的になっていたという話もある。

更に”OK Computer”の次作”Kid A”と”Amnesiac”は兄弟アルバムと特に”Kid A“は「20世紀最大の問題作」という言われている程、難解かつ芸術的な作品と評価されている。

Rolling Stone誌などが定期的に行なっている”世界で最も優れたアルバムランキング100選”の常連アルバムである。

その後、”Hail To The Thief”以降は若干ギターサウンドを回帰させるなどを経ながらもアルバムごとに独自のキャラクターを持った作品を世に送り出して来た。

まとめ

これ程までに多様なサウンド変化を経て来たアークティックモンキーズやレディオヘッドは何故、途中でリスナーに拒絶されることなく常に受け入れられ続けて来たのだろうか。

前回記事で立てた仮説を覆すような全くの例外である。

レディオヘッドとストーンローゼズでは何が違ったのだろうか。

リスナーの期待を裏切ったとしても、その負の感情を打ち消すほどのインパクトを与えれば評価されるのだろうか。

また、2つのバンドの音楽性ががどのような変遷を経て来たか分かるように各時代から代表曲をピックアップしてプレイリストを用意しました。もし良ければ楽しんでください。

記事全体として小難しい雰囲気になってしまいましたが楽しんで頂けましたでしょうか。

否定的な意見も含めて読者の皆さんからは「偉大すぎる過去の成功と同じものを常に要求するリスナーの期待に反したから」という仮説に対していろんな意見が欲しいです。

私の知識の至らないところや、「このバンドも一発屋で終わってたぞ!」とか教えてもらえると幸いです。それらを踏まえて、更にこの議論を煮詰めていけばきっと楽しいと思います。

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