ニューウェイヴというジャンルは概要を捉えづらいのでは無いだろうか?
その理由は「ジャンルの境界線があやふや」だからだと考えられる。
近いジャンルとしてポストパンクやニューロマンティックなどあるが、はっきりとした線引きが無いのが事実だ。
だが一言で言うとニューウェイヴとはポスト・パンクにディスコや電子音楽的要素が加わったものと捉えてもらって構わない。
イメージが浮かばない人に向けて、今回はニューウェイヴという音楽ジャンルを代表する王道のアルバムを5つチョイスする。
Blondie – Parallel Lines
”Blondie”というバンドはニューウェイヴを語る上で外せない存在だ。
”Blondie”はデボラ・ハリーをフロントマンとしたアメリカ出身のバンドである。
キャリアの中でも特に有名なのが『ハート・オブ・グラス』(Heart of Glass)という楽曲だ。
そしてアルバム『Parallel Lines』には、この『ハート・オブ・グラス』(Heart of Glass)を含む”Blondie”全盛期の楽曲が盛り込まれている。
個人的にはニューウェイヴといえば、このアルバムが真っ先に浮かぶ。
トーキング・ヘッズ (Talking Heads) – Remain in Light
トーキング・ヘッズ (Talking Heads)の特徴は「謎のコミカルさ、奇妙さ」だと思う。
その理由としてはボーカルのデヴィッド・バーンがラテン的なアフロ・リズムを楽曲に組み込んだ上で朗読的な歌詞が目立ち、その上、ライブパフォーマンス中の奇妙な動きなどが独特な存在感を醸し出しているのだと思われる。
また、その実験性からポストパンクの文脈で語られることも多い。
そんなトーキング・ヘッズ (Talking Heads)の全盛期のアルバムがこの『Remain in Light』である。
こちらはローリング・ストーン誌が選んだ「オールタイム・グレイテスト・アルバム500」(2020年版)の39位にランクインするなど現在でもとても評価の高い作品となっている。
特に収録曲の”Once in a Lifetime”は人生という壮大なテーマでありながらもコミカルであり、名曲であり、トーキング・ヘッズ (Talking Heads)の「らしさ」が溢れる曲だ。
ポリス(The Police)- Reggatta de Blanc
”Reggatta de Blanc”というアルバム名は「白いレゲエ」という意味だそうだ。
このタイトルに現れているようにポリス(The Police)というバンドの特徴は「レゲエの要素を持ったニューウェイヴ」であることだ。
そのためニューウェイヴ、もっと言えばロックの文脈においても独自のサウンドを持っているのがポリス(The Police)である。
そんなポリス(The Police)のヒット・ナンバーは”Message In A Bottle”であるが、この楽曲が収録されたアルバム”Reggatta de Blanc”をニューウェイヴのマスターピースとして紹介したい。
Devo – Q. Are We Not Men? A: We Are Devo!
”Devo”も独自のコミカルさをもつバンドであるが、そのアルバム”Q. Are We Not Men? A: We Are Devo!”の面白い所はローリング・ストーンズの楽曲”Satisfaction”のカバーが収録されている点だ。
”Satisfaction”をニューウェイヴの文脈でそして”Devo”的なやり方で再構築した。
その独自性は人によっては新しい音楽への出会いになるかもしれない。
カーズ(The Cars) – Candy-O
アメリカのバンド、カーズ(The Cars)の存在もニューウェイヴを語る上で外せない存在である。
リズミカルなビートにシンセとギターの煌びやかさが目立つカーズ(The Cars)は日本ではあまり人気がないとされているが、ニューウェイヴのサウンドと言えば”Blondie”に続いてカーズ(The Cars)を思い浮かべてもらえれば良い。
そしてセカンドアルバム『Candy-O』はプラチナ・ディスクも獲得するほどのヒット作であニューウェイヴにおけるマスターピースと言えるだろう。
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